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ロックダウン17日目

 

 

残り10日で終了することを願いながら、今日は余っている野菜を使ってミネストローネをつくった。昨日シェアメイトママと食べ物の話をしていたときに娘がトマトスープが大好物だと言っていたので、その子も食べてくれるとイイなあなんて思いながら作ったら、今はいらないとさらっと断られたので大量のスープが残った。明日も明後日も食べることになりそうだ。料理するタイミングを外すとこんなことも日常茶飯事である。あくまでも自己満クッキングなので食べてもらえればハッピーくらいのスタンスでいたいと思う。

 

では昨日の続きを。

今回はインドに着いてからリシケシまでの珍道中話を綴るのでヨガ修行の話はまた次回になりそうだ。

 

日本から飛行機を乗り継ぎ約10時間インドの首都デリーにやってきた。
着いたのが真夜中だった為、朝まで空港で過ごしそこから移動することにした。

デリーから始発の地下鉄に乗ってバスセンターまで行こうと思い、空港カウンターで地下鉄乗り場を聞いたところ、、、

 

 

ここから40Kmくらい離れているよ。タクシーでないと行けないから呼んであげるよ。とおばさんに言われた。

 

 

一瞬頭の中で考えた。空港から庶民の足となる地下鉄乗り場が40キロ先だと、、、?

 

嘘くさい。

 

 

しかし考える間も与えてくれないのがインド人である。タクシー呼んであげる!しかも特別プライスで!と畳み掛けて来た。
直感で絶対嘘だと思ったので自力で行くからいいよ、と断ると歩いて行けるような距離じゃないから!と再び説得に入り始めた。

身の危険を感じたので、センキュウ!と思ってもいないお礼の言葉だけ伝えて走って空港の外へ出てみた。
すぐそばに地下鉄乗り場の標識があった。

 

歩いて10mの距離にあった。

 

さすが噂に聞いていた通りのインド。

 

安全と思われがちな空港内ですでにぼったくられそうになったのだ。
あのおばさんの言うとおりにしていたらタクシーでどこに連れていかれるのか想像するだけで怖すぎた。

地下鉄で切符を買うのも一苦労だった。
大勢のインド人に紛れ、列に並んだら普通に横入りしてくるわ、大声で話す人男の人ばかりで生きた心地がしなかった。幸い品の良さそうなインド人ファミリーに助けられ、無事購入に成功。目的地の駅までたどり着けた。

 

地下鉄の切符。ドンジャラのコインみたい。

 

 

 

そこからバスセンターにリキシャを使って連れてってもらった。50歳くらいのおじさんが自転車の後ろに一人分の座席をのせて漕いでくれる。寡黙にひたすら漕ぎ続けるおじさんの背中を見てなんだか感動してしまった。リキシャ歴かれこれ30年と言った風貌だった。

 

リキシャを漕ぐおじさんの背中

 

 

 

しばらくしてバスセンターに着いた。長距離バスなのできっと海外からの旅人もいるだろうし、エアコン付の少し快適なバスをイメージしていた。しかしここはあくまでもインドだ。期待するのはご法度だ。心を無にしてリシケシ行きのバスが来るのを待った。

 

バスが到着し、車内に乗り込むと見事に私以外全員現地のインド人。(ほぼ全員男)

空いた座席に乗り込むと既にほぼ満席状態の車内。年齢不詳のアジア人女への視線が集まった。そしてエアコンがないことだけはすぐに確認が取れた。

 

 

バス旅が始まった。途中いくつか停留所があるのだがアナウンスも特にないのでうかうか寝てられないし、荷物も盗まれるかもしれないので起きているという一択だった。というか眠れなかった。まず日中30度はこえていたであろう暑さの中、窓は開けっ放しで走るので熱風と砂埃と生臭い匂いが同時に五感を刺激しまくる。

 

そして出発してからも閉まらない謎の乗車扉。不思議に思っていると、車が信号で停止するたびにその扉からスナック菓子や靴下、小銭入れ売りなどの若者が乗り込んできて新幹線の売り子ならぬバスの売り子を始めたのだ。しかも次々に乗ってくるので車内に売り子が3人は常駐しているむさ苦しい光景。

 

小銭入れを売りつけてくるおじさん

 

 

そして目の前で商品をちらつかせながら買ってくれとアピールしてくる。誰も買わないと察するとすぐに降りて、また別の売り子が乗り込んでくる。日本では考えられないがこれがインドの日常か。と自分に言い聞かせながら冷静に見つめていた。しかし断っても買ってくれアピールがしつこい売り子も中にはいるので、そういう時は視線を合わさないで遠くをみつめる作戦を決行。劣悪環境でじっと座っているだけでもなかなか辛いのに、靴下なんか今買ってる場合じゃないわ!と、心の中で10回は思った。

 

マスクをしていても咽るほどの匂いは生ゴミや動物の糞臭が混ざったような、日本で暮らしていてはまず嗅ぐことができない特別な香りだ。インド旅の醍醐味とも言えるかもしれない。

 

 

休憩スポットでトイレや軽食もできるとのことだったが一度もバスから降りずにひたすら耐えた。そして、隣に座っていた青年にリシケシに行くと伝えると奇跡的に彼も同じ場所で降りるとのことだったので少し安心した。

バスに揺られること8時間。インド北部にあるヨガが生まれたと言われるリシケシに無事たどり着いた。日本を出発してすでに24時間以上経過していた。そこからWi-Fiのあるカフェに行き宿探し。1泊1000円ほどのゲストハウスに宿泊した。写真からその日の疲れが癒されなかったことは察していただけるだろう。

 

これから始まるヨガ修行に期待と不安を抱えながら眠りについた。

 

清潔ではなくカーテンも壊れていた安宿

 

 

こちらを見つめる小猿

 

 

 

 

つづく


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