ロックダウン27日目
ここNZの南島、クイーンズタウンはかなり寒くなって来た。朝晩気がついたら足の指先が凍結している。湯たんぽが大活躍している。部屋に暖房がないので湯たんぽの存在はかなり心強い。この歳になって何かを抱いて寝ることになろうとは。まだ序の口の寒さらしい。今後どれくらい寒くなるか逆に楽しみである。
最近ライスミルクを温めて飲んでいる。ほんのり甘くてとても美味しい。
またレッドキウイという日本では見かけないキウイも発見。こちらも甘みが強くて美味しかった。
インド編が終わったらNZのおすすめ食品なんかも紹介して行きたい。あとは、子育て関連の記事もかきたいと思っている。
でももうしばらくインド編は続くよ。(しつこくてごめんなさい)
今回はジャイプール編をお届け。
ジャイプール行きのタクシーが迎えに来た。ドライバーはマトンとは正反対のもの静かな人だった。約7時間のドライブが始まった。車内は基本無言であったがドライバーの彼(ビンディと呼ぼう)は妻や家族とスピーカーモードで喋っていた。ヒンドゥ語だったので内容は分からなかったが、日本で考えるとタクシーのおじさんが奥さんと乗客がいる中でたわいもない会話をしている感覚である。ちょっと面白いシチュエーションだなと思った。
電話が終わり、奥さんに電話してたの?と聞くと、イェス!!と言って何故か再び電話をかけ始めた。すると急に携帯を渡され、僕の妻だよと紹介された。
え、待って。話すことないんだけど。
ビンディとさえ一言程度しか会話をしていないのに、いきなり彼の奥さんと会話って、コミュ力を駆使しても限界あるわ。
一応聞いてみた。彼女は英語は喋れるの?と。するとビンドゥは笑顔でNOと言い放った。
ダメだ、、、とりあえず挨拶だけしよう。
ハロー。
ハロー(ビンドゥ妻)
、、、、、、、、、、、、、、、、、
会話は以上である。
無茶ぶりがすぎるわ。どうやら彼は私が奥さんと話したいと勘違いしたらしい。人と分かり合うのには時間を要すると思った。生暖かい風が車内に吹き汗も吹きだした。
その後は同じ事態を招かぬように口を閉ざしたまま眠った。
だんだんと日が暮れ始め、ジャイプールの街に近づいて来た。旅行会社が勝手に予約したホテルを探し始めるビンドゥ。
しばらくするとしらないおじさんが助手席にあいのりして来た。
誰。
またか。ここは乗客になんの断りもなく急に人を乗せるのが当たり前なのか。それにしても料金を支払うのはこちらであいのりした方は払わないなんてフェアじゃない。などと心が再びざわつき始めた。
するとビンドゥがこの人は僕の従兄弟だ。と紹介をして来た。
もう日本の常識も世界の常識も葬ってしまおうと腹を括った瞬間であった。ただ目の前の事実を受け入れれば良いのだと言い聞かせた。
彼は何事もなかったかのように、私が予約したホテルに着く前に目的地で降りて行った。ビンドゥはカーナビを持っていないので地元の人たちにホテルの場所を聞きながら街を右往左往し、完全なる迷子になっていた。
いとこを乗せる前にこちらの目的地を優先して欲しかった。
結局無事ホテルには着いたが予定を大幅にオーバーし夜の23時頃にチェックインした。
ホテルのクオリティはアーグラの宿より格段に良くて温かいシャワーが出た。感動した。日本で生きていると当たり前のことがインドではそうでないことばかりだ。ヨガの修行で習得したBe satisfite (知足)の言葉が様々な場面で救ってくれた。
さすがにそろそろ楽しいこと起こらないかなと、かすかな期待を胸に床に着いた。
つづく