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ロックダウン32日目

 

 

母が66歳の誕生日を迎えた。

この新型コロナが流行している時期に、健康でまたひとつ歳を重ねることができて良かったと思う。

 

朝に電話をかけて、お誕生日おめでとう。と伝えると、あらそういえば今日だったわね。と自分の誕生日を忘れていた。

そんな母が好きだ。

父が単身赴任で不在の中、こども4人を一生懸命育ててくれた。特に末っ子の私は、母と2人きりの生活が長くて6人家族であるものの、母との思い出がほとんどだ。

いつも自分のことは後回しで、人生の半分以上の時間を子育てに注いでくれた。こどもを産んでいない私でも4人を育てるのは無理があるとおじけずいているのに、母は偉大だなあといつも思う。特に育てるのに手こずったのが、自他ともに認めるわがまま娘の私だったので、成人するまでは苦労ばかりかけていたと思う。

今もこれからも、周囲への心配りや想いやりに溢れた、優しくて強い母のような女性でありたいと思う。(未だ修行不足)

時間はかかってしまったが、残りの人生は自分の為に楽しいことだけをして、健康かつ笑顔でいてくれたらなによりだ。

お母さん生まれて来てくれてありがとう。そして母の姉も同じ誕生日という奇跡。ふたりともおめでとう。

 

2歳まで髪がほぼなかったらしい。母の心配事はこの時から尽きなかったことだろう

 

私が宿った中国北京にて

 

母の優しいまなざしは昔も今も変わらない

 

 

もう安心してくれたまえ。と伝えられた日

 

 

さて今回は、ジャイプールからサワイ・マドプルという街へ行った記録を綴る。

 

この街へ向かった理由はただ一つ。

 

それは

 

野生のベンガルタイガーに会いたい。だった。

 

その為にわざわざ列車で3時間ほどの辺鄙な町へやって来たのである。

ここはインドでも有数のベンガルタイガーが生息する国立自然保護区がある場所だ。動物全般好きなので、特にトラマニアなわけではないが、日本のサファリパークや動物園のトラしか知らない私は一目でも野生の猛者に会いたかったのだ。

 

この町に来て驚いたのが、既に町の中がサファリパークなのかと思うほど動物たちでごった返していた。

インドの動物と人がのびのびと共生しているところが好きだ。

 

 

紙を食べる野良牛。ヤギやんと突っ込まずにはいられなかった。

 

 

互いに干渉しあうことなくのんびり過ごしている。服屋や雑貨屋で買い物をしていると真後ろに気配を感じ、振り返ると牛がいたなんてこもざらにある。牛だってファッションや雑貨に興味を持ったって良いじゃないか精神論がここでは通用する。

 

牛マニアにはたまらない国であることは間違いないと断言したい。

 

 

 

野良牛はもちろんスタメンでどこにでもいるのだが、このサワイマドプルでは野良イノシシや、貨物運搬ラクダ、飛ばずに道路を俊敏に横断する鳥など動物天国であった。

 

生ゴミを食べるイノシシ親子

 

 

 

 

牛とイノシシが仲良くひなたぼっこ

 

 

 

休憩中のラクダ

 

ホテルにチェックインし、翌日のサファリドライブの予約をした。どれくらいの確率でトラに会えるのか聞いたところ、3回ドライブに参加しても会えないことはざらにあるとのこと。私に与えられたチャンスは1度きり。確率低っっっ。

会えればラッキーくらいに思っておいてね。とさらっと言われたが、ここまで来て会えないのは悔しすぎるのでどこぞやの神様にひたすら祈るという方法しか浮かばなかった。

 

初日は町を散策するため外に出たが、特に何もなかった。観光客もほとんど見当たらず、歩いていると物珍しそうな顔で見られたくらいだ。暇を持て余していた私は、町のいたるところにいる動物たちに話しかけたりと、ひたすらあてもなくふらふらした。ホテルにはプールが付いていたが、欧米からの美男美女カップルや老夫婦が楽しんでいる様子をほほえましく眺めていたら日が暮れた。

 

最後の宿はやたらリゾート感を醸し出すホテルに宿泊。

 

近くにレストランもないのでホテル内で食事をすることに。トマトサラダを頼んだら、スライストマトが運ばれて来た。

少しトマト以外の野菜が来るのを期待してしまったので、トマトのみの表記が妥当だと思った。

 

トマトサラダとフライドライス

 

 

こうしてサワイマドプル初日が過ぎた。

 

 

つづく

 

 


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