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ロックダウン最終日

今日で長かったロックダウンがひとまず終わった。しかし今後の感染者、死者数の著しい増加があった場合再びロックダウンの可能性もあると思っている。レベル3への引き下げににより、職種によっては仕事ができるようになる。

町で唯一のファストフード店であるケンタッキーは、長蛇の列になるんじゃないかと思う。

私の勤務先(レストラン)も明日からデリバリーを開始する。私は車の免許もないしシェフでもないのでかなりの役立たずだとは思うが、シフトに入れてもらえた。1週間のうち2日で計10時間の勤務だ。引き続きロックダウン時とさほどかわらない日々を過ごすことになりそうだ。しかし、仕事仲間や友人にも会える(ソーシャルディスタンス必須)ので嬉しい。正直この隔離で一番辛かったのが、シェアメイト以外の人と会って話せないことだったので、規制が緩和されたのはありがたい。

そして引き続き自覚ある行動を心がけたい。

 

 

今回も昨日のサワイマドプル編のつづきである。

 

早朝6時に、フルオープンのジープに乗り国立自然保護区へとでかけた。約3時間ほどのツアーには、インド人ファミリーとベルギーからの美男美女カップルと相乗りした。隣に座ったベルギー人美女の白すぎる歯と金髪ヘアーに見とれながら好調な出だしとなった。

 

朝日が彼女をより美しく照らしていた

 

ジープは街をぬけて奥地へと進んで行く。国立自然保護区に近づくと、乾燥地帯が目の前に広がっていた。

この荒野にいる動物たちの暮らしはハードモードだと思った。

川やため池のようなオアシスも見当たらず、枯れた木々が印象的だった。

 

フルオープンジープでのスリル満点サファリドライブ

 

 

 

サファリ開始10分、ジープが突然止まった。

ドライバーがわずか数メートル先にトラの子ども2頭を捉えたのだ。まだ始まったばかりのドライブで急な主役の登場に全員戸惑いをかくせない。こんな序盤に会えたのは確かにラッキーであるのだが、これからあと3時間つづくサファリへのモチベーションの保ち方について考えてしまった。

フレンチレストランに来て、コース料理のメインである肉が一番最初に出て来たような感覚である。

 

それにしても本当に運が良かった。姉妹だという2頭のトラは無邪気にじゃれ合っており、それはそれはかわいらしかった。

人、動物の赤ちゃんは全て無条件に愛くるしい。タイに行ったとき、赤ちゃんトラに授乳したことを思い出した。あの瞬間、私の中にある母性というものがだだ漏れしたのは言うまでもない。

 

こういうときに限って一眼レフカメラを持って来なかったことを悔やんだ。私のカメラは、当時でも旧式のiPhoneSEのみだった。なので必死で撮った写真は、画素が荒すぎるトラかどうかも判断しかねるものしかない。

しかし頭の中にはその映像がしっかりと焼き付いている。

 

これがiPhoneSEの限界である。ニ頭のトラのこども。

 

その後、ドライバーがこの子たちの母親がそう遠くない場所にいるはずだ、と言い始め再びジープを走らせた。

 

すると見事予想的中。

そのわずか数分後に、先ほどの場所から数百メートル離れた場所で静かにくつろぐ母親トラを発見。

 

これには鳥肌がたった。サバンナの王者がライオンならば、森林の王者はトラであると勝手に位置づけしている。

 

皆が一斉にカメラを向け始めると、ゆっくりと立ち上がりこちらへ近づいて来た。

そんなに撮りたいなら撮らせてやるよ、と言わんばかりの堂々としたモデル歩きだった。狩りで鍛えられたであろう筋肉質で無駄な脂肪のついていないスリムな身体だった。話によるとトラは狩りがヘタなのだとか。調子が悪いと2週間に一度程度の成功率だとガイドが教えてくれた。生と死の狭間で生きている彼らは強くてたくましい。そして少しおっちょこちょいなのだ。

 

ゆっくりと確実にこちらへ近づいて来る。緊張が走る。トラとの距離わずか2m。

近い!!近すぎて怖いー!!!!!でもかっこいい!!!と興奮しっぱなしだった。

 

森林の王者。

 

 

彼女は、一度だけこちらに顔を向けてシャッターチャンスをくれるというサービス精神旺盛なトラだった。

おまけに軽く威嚇をして小さく吠えた。後になって知ったのだが、トラは本気を出すと軽く3メートルくらいジャンプできちゃうらしい。フルオープンのジープ乗車していた私たちは餌食になっていた可能性もあったのだ。

 

死と隣り合わせのデンジャラスツアーにひとりで軽々しく参加した私は能天気すぎる。

事前の注意事項に、トラの特性についても詳しく表記していただきたいものだ。

 

 

その母親トラは、こどもたちが待つ丘まで迎えに行くようだった。

 

そして去り際に私たちの前で、用を足す姿を堂々と晒し去って行った。

 

お食事中の方はごめんなさい

 

 

しばらく彼らの動向を見守っていると、無事に合流した3頭は水飲み場へとじゃれ合いながら歩いて行った。

子どもに向ける母親トラの眼差しは優しかった。子どものそばにいる時期を終え、遠くから見守る期間を経て、最後は子離れへと、順に段階を踏んでいる様子は人間の子育てにも通ずるなあと思い、微笑ましいシーンに感動した。

 

トラのおしっこの瞬間まで拝むことに成功し、開始早々ビッグイベントは幕を閉じたのである。

 

その後現れた数々の動物たちの記憶がやはり薄い。写真にもあまり残っていなかった。

 

トラの他には、鹿、インパラ、猿、クジャク、マングースなど普段ではお目にかかれない動物にも会えた。

 

インドインパラ

 

 

わずかに生える木々の葉を貪る鹿

 

 

無事に生還し、念願のトラにも会えて良いサファリドライブだった。ホテルに戻り、遅めの朝食を済ませ、特になにをする訳でもなく1日が過ぎて行った。

インド最終日のディナーは、サファリドライブで隣同士だったベルギー人カップルと一緒に食べることになった。

ここで衝撃の事実発覚。お似合いだと思っていた彼らは、単なる友達同士でそれぞれ別に恋人がいるとのことだった。

インドでは想像を遥かに超えてくるハプニングが多発していたので、それを聞いてもさほど驚くことはなかった。

慣れとは、時に心地よい反面、感覚を鈍らせる不の意味を持つと思っている。

世界にはいろんなひとがいる。みんな違ってみんな良い。これさえ心にとどめて置けば、どこへ行ってもイージーモードだ。

 

これにて、インド旅編は完結である。

 

終わりに長々と続いた旅の記録を最後まで辛抱強く読んでくれた方、ありがとうございました。

 

インドは

どこまでも広く、臭くて、汚くて、人間味に溢れていて、今を一生懸命生きる人たちが沢山いた。

 

あるインド人に言われたことが今でも記憶に残っている。

インド国内を見て知るのに3ヶ月、インドを語るには3年の歳月がかかると。

 

私が見て知ったインドは、ほんの一部分に過ぎない。

同じ場所に行っても、人それぞれ感じることが違うからこそ旅はおもしろいと思う。

 

 

辛かったことや騙されたことは全てネタになり

楽しかったことや幸せを感じた瞬間は良い思い出になった。

 

インドのヨガ修行と旅で得た経験は、生きていく糧となった。

 

インドで出会った全ての人たちにありがとう。

 

あれからもう2年も経ってしまったけれどこうして再び書き記すことができて良かった。

 

 

最後にこれだけは言っておきたい。

 

 

次にインドを訪れるときは、絶対に騙されない自信がある。

 

失敗は成功への近道だと信じている。

 

 

 

 

インド旅編完

 

 

 

 

 

 

 


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