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ロックダウン25日目

 

いよいよ明日、政府からロックダウン後の今後について発表があるらしい。昨日も書いたがおそらく警戒レベル3への引き下げになると予測している。しかしこの期間がどれくらいなのかがNZ在住の皆が気になっているところかと思う。レベル3でも都市間の移動も出来ない、レストランの通常営業も出来ない(テイクアウトのみ)など規制はまだまだある。勝負時はこれからな気がする。この引き下げに甘んじてルールを疎かにすると再びロックダウンという可能性もなくはない。引き続き自宅待機生活、気を引き締めていこうと思う。

 

 

毎週日曜は週に一度のスーパーへ行く日だ。1週間分の食料を調達のため、60ℓのバックパックを背負い、往復8キロの道のりを歩く。帰りはほぼ上り坂なので筋トレになる。スーパーの買い物だけで3時間もかかるなんて日本にいたときには考えられないが今はこのスーパーも楽しみのひとつになっている。コロナによって困ることもある反面、いつもとは違う生活をたのしむことが出来ている。だがしかし一刻も早く収束してほしい。

 

雨上がりの澄んだ空気

 

 

今回はアーグラ編をお届け。

 

デリーから列車に乗り込み自分の座席を探した。インドの列車はいくつもの等級があり一番低い等級は地元の人で埋め着くされ、不衛生かつ痴漢や盗難などが頻繁にあるという噂が耐えない。わざわざお金を払って危険を犯しに行くのは避けた方が良い。私は旅行代理店が2等級(寝台ベッド1つ分の座席)の列車を予約したのでまだマシだろうと思っていた。ようやく辿り着くと既にインド人家族が私の席に座っていた。こういうことは旅をしていると海外ではあるあるなのでさほど驚かない。チケットを見せて席を代わってもらった。そばに家族連れがいるだけで安心感がすごいある。疲れきった身体を休めるべく荷物をそばに置いて眠った。

 

列車に乗り込むと早速自分の席に他の人が座っていた。

 

アーグラに着いたのは4時頃だったと思う。駅から降りるとトゥクトゥクの客引きが集まって来た。これがかなりしつこい。

 

 

インド人の尊敬すべきところはどこまでも折れない強すぎるメンタルだ。少し分けてくれてもまだあり余るであろうその強さは、一体どこからくるのだろう。考えた結果、彼らは1日1日を生きるのに一生懸命なのだ。日本に住んでいるとあまり感じることはないと思うが、この国では仕事がなくなり、稼げないとのたれ死ぬこともあるのだ。大家族の場合は、その責任と負担が更に大きくなる。もし明日家族を食べさせるお金がないとなったらその日になんとしてでもお金を稼がなければならないので客引きに必死になる気持ちもわかる気がした。

 

こどもからの物乞いには心が痛むこともあるが基本的には応じないスタンスだ。なぜなら、物乞いで稼げることに味をしめた子どもは大人になっても物乞いをしながら生きる方法しか見いだせなくなるからだ。みんながそうでないことは重々分かってはいるが、お金の代わりに折り紙やキャンディをあげたりしていた。

 

話を戻すと群がって来た客引きを断る体力もないほど疲れていたので、すぐに予約してあったゲストハウスに行きたかった。大勢の客引きの中から、めげずにずっと後をついて来た若者ドライバーに決定。事前に料金交渉をしトゥクトゥクに乗った。するとこの若者ドライバーがインド人の中でもかなりくせ者だったのである。

 

まずは、ゲストハウスに行く前に夕日のタージマハルを見た方が良いから連れて行ってあげるよと言って来た。これには賛成して行くことに決めた。

 

しかしここからが悪夢の始まりだった。

 

どこにでもいるニホンザルのような猿。気性が激しくて怖い。

 

タージマハルへの道中で彼からある動画を見せられた。そこには日本人と思われる旅行者が彼について日本語でコメントしていた。○○はとてもフレンドリーで良い人でした。など数人が同じような感想を述べる動画だった。彼をマトンと呼ぶことにしよう。マトンは自分がいかに良いドライバーであるかを私に分からせようとして来たのだ。そして、僕がこんなに良い待遇で君を乗せてあげたんだから、日本に行った時にはもてなしてくれよな!と言った図々しく恩着せがましい発言を連発してくるのだった。

 

ひとまずアーグラの象徴であるタージマハルに着いたので一人の時間をもらい、中へ入ろうとしたが閉門時刻が迫っていたので、タージマハルを真裏から眺めることのできる裏門へ行くことにした。

 

カラフルなサリーが映える

 

世界一美しい墓と呼ばれるタージマハルが、遠くではあるが目の前に現れた。シンプルに感動した。無事インドでヨガ修行を終え、ハプニングがありながらも命あってこその景色だ。誰かと一緒の旅行も楽しくて好きだが、一人だと訪れた地での時間の過ごし方も違ってくる。聞こえは寂しいかもしれないが、自分と対話したり物思いに耽る時間がある。以前カンボジアのアンコールワットに行った時もひとりだった。そのときと同じようにただ目の前にあるタージマハルを見つめしばらく同じ場所にとどまり静かで穏やかな時間を過ごした。また、家族連れやカップルに声をかけて写真を撮るのも好きだ。そこから会話が始まり、世界各国からの旅行者と触れ合えるからだ。

 

真裏から見るタージマハルも良き

 

 

ミニタージ

 

 

 

1時間ほど滞在し、再びマトンが待つトゥクトゥクへ戻った。ようやく予約しているゲストハウスに向かって走り出したと思ったら、、、そこのゲストハウスはドミトリーだろ?インドのドミトリーは危険だ。特に女が一人でインドに来るだけでも危険なのにそんなところに泊まるのは辞めておけ!と、命令口調で謎の説得を始めた。話を聞いていると、俺の知り合いに宿のオーナーがいる。俺からの紹介で泊まればディスカウントするぞ。と、またもやプラン変更の提案をしてきた。しかしもう予約している宿のキャンセル料も100%かかるので、断ったがどこまでも折れない鋼のメンタルマトンは更に強い口調で、ドミトリーは本当に危険だから辞めておけ。俺が紹介するところは口コミも良いし、個室だからそっちにしておけと引き下がらない。この頃には疲れが限界を突破していたので、極力喋りたくなくなっていた。(このおしゃべり大好き女がそうなるのはかなり稀である。)そして、ついに折れてしまった(心も)。

 

 

何故彼がこんなに強引に宿変更を申し出たかというとそこに私が宿泊すると宿からバック(紹介料)がもらえるからである。宿に着き、彼が提示した金額を支払おうとすると、宿のスタッフがそれよりも1000円以上高い金額を要求して来たのだ。私がマトンから◯ルピーで泊まれると言われたからここに来たんだけどそれより高いなら泊まらないわ。と言って帰ろうとした。するとすぐに、待て!じゃあその金額にしてやる。と言って来た。

 

マトンよ。強引に紹介しておきながら、宿主とのコミュニケーション不足や。

 

ロビーで待っていたマトンは、またもや得意げに俺のおかげで良い金額で泊まることが出来たんだから感謝してくれよな。と言って来た。感謝の押し売りをしてくる人と初めて出会った。

感謝とは心から自然と湧き出てくるものだよなあ、と自分に問うハメになった。

 

そして彼は頼んでもないのに、明日の10時にまたここに迎えにくるから!またな!と言って、こちらが返事をする間も与えずに帰っていった。

 

 

マトンおすすめの宿は一泊2500円ほどだったが、シャワーは水しかでなかった。

 

 

 

これがインドか。

 

と自分を無理矢理納得させて眠った。

 

 

つづく

 

 

 

 

 


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