警戒レベル3 2日目
ブログを初めてあっという間に1ヶ月が過ぎようとしている。今までは、旅や日常生活について長々とかいていたが、今日からは家庭、幼児教育についてもかいていくことにする。
ニュージーランドに来た目的のひとつに、現地の子育て環境、幼児教育現場の視察があった。
コロナが収束次第、いくつかの園でのボランティアや見学をしたいと考えている。
日本では、4年制の保育学科を卒業した後、歯科医院に常駐する保育士を2年、ベビーシッターを3年していた。
保育園や幼稚園の現場経験はないが、小児の歯科医療、口腔内環境の整え方、家庭教育という観点からこどもたちに携わった中で経験したことはどれも大切な学びになったと思う。
海外での子育て環境に強く興味をもったのは、2年前にイタリアで生まれたモンテッソーリ教育と出会ってからだ。
モンテッソーリ教育は、日本でも少しずつ認知されて来ているオルタナティブ教育のひとつだ。
これは世界中の保育の現場で取り入れられているだけのメソッドではなく、家庭において環境をこどもの成長発達とともに合わせて、周囲の大人が準備サポートすることでできるものだ。
モンテッソーリ教育については、日本でモンテッソーリ教室開講資格の講座を受講する機会に恵まれ、ここでも沢山の学びがあった。
子育てに正解不正解はなくそれぞれの家庭で、こどもと向き合いながらオンリーワンの子育てをすることで子も親もハッピーなのが一番だと思う。
しかし、例えばこどもの成長発達について事前に理解し、目の前のこどもの言動がいたずらをしているのか、成長に必要な身体の発達のためにしていることなのかを見分けることが出来れば、こどもへの接し方や対応を変えることができ、イライラすることや感情的に怒ってしまうことも減ると思っている。これについてはモンテッソーリメソッドの観点から今後詳しくかいていきたい。
実際私は子育て経験がないので、子育ての大変さや辛さを想像をして寄り添うことはできても、共感することは難しい。子育ての現状を何も知らないくせに語るなと言われればそれまでだが、それも承知の上で話したい。
3年のベビーシッターで出会った子どもたちは100名以上、約80の家庭から予約を頂いた。
この中でもいくつかのご家庭とは定期的かつ年単位でこどもの成長を親御さんと一緒に見守ることができた。こどもや親御さんから教えてもらったことは数えきれない。そんな中で、子育てに悩む親御さんもいて、相談をされて一緒に悩み、答えのない解決策を一緒に考えたことが何度もあった。ベビーシッターは保育士とは立場が異なる。シッターは、家庭の中に一歩踏み込みこどもと親御さんをサポートする仕事だと思っている。
ただこどもを預かって遊ぶだけではなく、子の成長を親御さんと一緒に喜び、悩み、見守ることが大切だ。
今までの経験を活かし、こんな未熟な自分でもなにか役にたてることがあるかもしれないと思っている。
以前、シッター先のこどもを外出先で預かることがあった。商業施設内の飲食コーナーにて、こどもに食事をあげていると隣に座ったお母さんとこども(2歳児)が目に止まった。
そのお母さんは、こどもが食事を食べている様子を注意深く見ながら、少しでもよそ見をしようものならまっすぐ向いて食べるよう、何度も強く促すのだ。こどももだんだんと食べることに飽きて来ている。彼女は余裕のなさそうな表情をしており、少し心配になった。
すると、私が担当しているこどもの食事の様子を見たお母さんが話しかけて来た。なんでも食べていて偉いですね。うちの子好き嫌いが多くて困っているんです、と罪悪感を感じている様子で言った。
私は笑顔で、好き嫌いが出て来たのは成長している証ですね、と伝えた。すると、そんな風に言っていただけるなんて思ってなかったので気持ちが少し楽になりましたと言ってくれた。
なぜこう答えたのかというと答えはシンプルだ。好き嫌いが出てきたということは、食べ物それぞれの食感や味の分別がついてきたという成長の証だ。大人だって好き嫌いがあるのに、なぜこどもだけが好き嫌いをせず食べることが偉いのか。食べたくないものを無理に食べさせたり、大人の都合でお腹いっぱいでいらないという子に完食させるのも違うと思う。こどもの意思を尊重し、食べるか食べないかの小さな選択でも、幼いうちからさせてあげることが子どもの自立にも繋がると考えている。
よくよく話を聞くと、そのお母さんはほぼワンオペ状態で、自分の母親の看病も重なり自分の時間が一切持てず辛い。歯医者や美容院へ行く時間もないとのことだった。こんな状況の中で心にゆとりをもってこどもに接することは難しいと思った。
こんな悩みをかかえて日々子育てに奮闘している家庭は少なくないはずだ。
今までに外出先のシッティングにて、そこでたまたま出会った親御さんから相談を受けたことが何度もあった。
会って数分のどこの誰かも分からない私に悩みを話してくれたことが本当に嬉しかったし、力になりたいと思った。
子どもの言動をネガティブに捉えるより、違った視点からポジティブに捉えることが増えると親も子も楽になると思う。
一見、ネガティブに捉えられがちな人の行動について違った角度から目を向けてポジティブに捉える方法をリフレーミングという。
モンテッソーリでもこの方法は取り入れられていて、私もシッターとしてこどもと関わる中で常にリフレーミングをしてこどもと接することを意識してきた。
今日本で深刻な問題になっているのが、こどもたちの自己肯定感の低さだ。自分を認め、受け入れるということができるようになるには、まだこどもが小さいうちから育て、サポートする周囲の大人が肯定的に接する必要がある。
優しい子に育つようにと願うなら、こどもに優しく接し、
自己肯定感を育みたいと願うなら、こどもへ肯定的に接する他ないのだ。
今後私がやっていきたいことのひとつに、子育てに悩む家庭の親御さんに寄り添うサポート活動がある。
そのために、今いるニュージーランドがなぜ子育て先進国と呼ばれているのか、こどもたちの健やかな成長と幸せな未来に必要なものとはなにかを知り良いと思ったことは発信していきたい。
今後チャイルドリフレーミングアドバイザー(子育てサポートの一人)として、沢山の家庭と出会いたいと願っている。
子育てに奮闘中の方へ
0〜6歳児の子育てにおいて、悩みや困っていることがある方、気軽に相談していただけると嬉しいです。
このHPのお問い合わせ欄から詳細を記載いただき、今までの経験を元にお話をして力になれることがあればと思っています。メールでのやり取りやオンラインでのお話でも可能です。
アドバイザーとしてはまだまだ未熟ですが、ひとりでも多くの親御さんとこどもたちが、気楽でハッピーな日々になるお手伝いをしていきたいと思っています。
Atsuko