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ここ最近、なかよくしているブラジル人がいる。

 

彼の名は、Bruno

自称前世はジャパニーズだと豪語する、元職場のシェフだ。(日本へまだ行ったことはない)

過去には、ウルグアイにて日本人に寿司の握り方を伝授していたという逸話も持つ。

その日本人は、恥ずかしげもなく寿司は握れないが、本物の寿司の味は分かる!と、Brunoに言い放ったらしい。

なんだか清々しくてかっこいいな、と思ってしまった。

 

 

彼は、インターナショナル寿司も日本式の握り寿司もスピーディーかつ綺麗な形につくれることで、スタッフからの信頼も厚い。そして何より日本食をこよなく愛する男なのだ。

 

先日、彼を自宅に招いて日本食を振る舞った。

身重で動きが鈍くなったからか、元々手際が良くないからか4時間も準備に費やした。(半分はシュークリーム時間)

ブルーノが庭でなっているという立派なリンゴを手みやげにかかえてやってきた。

 

こちらが準備したメニューは、味噌鍋、ねぎ出汁巻きたまご、バター醤油焼きもろこし、お好み焼き、シュークリーム。

彩りを意識した美しい和食とはほど遠い、茶色と黄色の景色で埋め尽くされたのは誤算だった。

 

OMOTENASHI

 

 

いざ実食。彼は特に味噌鍋に入っていた椎茸と、お好み焼きが気に入ったようでどれも喜んで食べてくれた。

家では、ごはんの上に日本のふりかけを食べてかけるのが大好きだという。

以前、ガールフレンドがふりかけをごはんにかけすぎな件について不満をもらしていた。塩分どうこうの問題ではなく、ふりかけは彼の中で贅沢品なのだそう。大事に食べて欲しいらしい。

 

そんなに日本食が好きならば、と試しに梅干しを提供してみた。今まで味わったことのない強すぎる酸味に大変驚いており、吐き出していた。

私イチオシの大好物は、受け入れてもらえなかった。次回は納豆を食べてみて欲しいと思う。

 

いつか日本に行ってみたいという彼に、何をしたいのか訪ねたところ、豊洲に行って新鮮なネタを仕入れて寿司を握りたいと言った。

日本食へのあくなき探究心に、ただただ感心してしまった。

私は首都圏に10年以上も住んでいて、築地に1度も行ったことがない。

年末になると両親が築地に出向き、大晦日にはおいしい海鮮丼をつくってくれていたので、間接的に築地の美味しい魚を知っていることにはなる。(謎の言い訳)

Brunoからしたら、リオデジャネイロに住んでいるのにリオのカーニバルを見たことがないのと同じくらい信じられない事実かもしれない。

 

帰国したら一度豊洲に出向き、Brunoが来日した際にしっかりアテンドできるようにしておきたいと思った。

 

 

 

後日、ぎょうざパーティーにも彼を招いた。夫の友人含め4人の成人男性が来ることになり、1kgのブタひき肉を無心でこねまくった。あとにも先にもこんなに大量の餃子をつくることはなかろう。

それでももしかしたら足りないかもしれないとビビった私は、米も炊いた。

夫の母が定期的に送ってくれるコシヒカリを出した。

 

すると、餃子の感想よりも米に敏感に反応したBruno

 

これはどこで買った?日本の米か?おいしすぎる。と、質問攻めからの、一心不乱に全集中の呼吸とでも言わんばかりに米をひたすら食べ続けていた。

NZ米と日本米の違いにすぐに気づいた彼は真の日本食愛好家と言えよう。

 

後日、彼から先日の米のブランドを教えてほしいとメッセージが来た。

KOSHIHIKARIだと伝えると、すぐに日本食輸入業者に連絡し20kgのKOSHIHIKARIを購入したと、一報が入った時にはさすがに笑った。

お試しで譲ってくれるというので、1キロ買わせてもらうことに。

 

ご丁寧にパッキングまでしてくれた

 

日本人がブラジル人からコシヒカリを購入するという摩訶不思議な構図の完成である。

 

さっそく豚バラ丼にして食べてみた。さすがに、夫の母が送ってくれる一級品のコシヒカリには負けるが、NZで買う米より遥かにおいしく、夫も満足していた。

 

今後も私は彼からコシヒカリを買うことになりそうだ。

 

 

 

さらに後日、日本食のお礼にと彼が自宅に招いてくれた。

2日前から仕込んでいたという、お手製の煮卵、チャーシュー、スープで特製醤油ラーメンをつくってくれていた。

 

前日にYakibutaを仕込んだと報告が入った

 

 

あまりの本気度に、またもやリスペクトを通り越して笑ってしまった。

 

楽しそうに盛りつけをするBruno

 

ラーメンが大好きで、日本のラーメンが食べたいと度々ぼやくくせに、日本ではチャーシュー抜きのラーメンを注文する私が、気づけばチャーシューを6枚も食べていた。煮卵もおかわりしていた。

 

 

Bruno渾身の作品

 

 

 

麺は市販のものなのでノーコメントだが、それ以外はBrunoのこだわりと情熱が詰まった1杯で心底感動した。

 

これらの交流を通して、彼に伝えられる日本食のネタが既になくなってきているなと、悟った。

 

 

 

おわり

 

 

 

 

 


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