ロックダウン22日目
今日は数日ぶりに天気が良く日中は過ごしやすい天気だったので長めのお散歩と、室内でバレエのバーレッスン、ヨガ、ピラティスを嗜んだ。今はYouTubeで様々な自主レッスンが可能になり日々の暮らしがより楽しくなっている。しかし数分の動画だけでもユーチューバーの人たちは、取り直しや編集などかなりの労力と時間を費やしていると察する。そんなみなさんにありがとう。と感謝したくなった1日。
では、インド編の続きを綴ることにする。ニュージーランドから現地の情報発信ブログだと謳いながら長々とインドについての記録をかきつづける私を許して欲しい。読者が1人でも0でもかき続けたい。興味がない方も、もうしばらくインドに染まっていただきたい。
今回は、修行中の食事とプライベート時間の思い出について。
食事は3食アシュラム専属のシェフたちが毎日健康的な食事を作ってくれた。時には美味しすぎて食べすぎによる胃もたれをおこしたこともある。インドでお腹を壊した話はどこにでもある。むしろインド旅の醍醐味と言えるレベルなので、1度は経験してネタのストックとして保管しておくのもありだと思っていたくらいだ。しかし、食べ過ぎで胃もたれとは何とも恥ずかしい話である。ましてや修行中の身で断食をやっていてもおかしくないはずの立場なのにヨガの道を志す者としてあるまじき行為をしてしまった。
さすがに胃もたれになって2日間はほぼ断食状態だった。意図せずして断食をして学んだ。
食べ過ぎは良くない。
これは余談だが、私は医者も認めた低血圧保持者だ。しかし今までの人生立ちくらみは何度も経験したが幸いにも倒れたことはなかった。ある日、朝のヨガクラスで身体を仰け反るポーズをしたあとに意識が飛んだ。そして気がづいたら目の前にティーチャーやヨガメイトが集まっていた。インドに来て初めて意識を失って倒れたのだ。しかもそばにレンガブロックが置いてあり、それに顔をぶつけたらしく顔の半分が打撲で青黄色くなっていた。
その後病院へ行くことを勧められ、近くのアーユルヴェーダ式と謳う小さな診療所へ行った。まず、問診票もかかずに急な診察が始まった。
どうやら旧式の血圧計で、腕にゴムを強く巻きつけ、ゴムポンプを何度か押して計るというものだった。
そして医者が一言。
『Oh~! you are very very low(血圧のこと)』
診断は以上である。
血圧を正常血に戻す薬(自然由来のノンケミカルなものらしい)をいくつか受け取り、診療も終盤に差し掛かったところで、『What is your name?』と聞いて来た。
適当すぎ。
最後に確認するのが名前なんて、医者をやったことがない私でも順序が違うことだけは分かった。
こんなハプニングもありながら、毎週日曜日の休みの日にはシェアメイトたちと様々なアクティビティをして楽しんだ。
まずは、ガンジス川でラフティング。
人生初の川下りがガンジス川。癖もすごいが神聖なる川でそんなことやっていいの?と思う人もいるかもしれない。
インドに行く前のガンジス川のイメージは、生と死が混在する聖なる河であり、薄茶色の川で沐浴、死体を流す、洗濯や食器を洗うなど人の生活のすべてがそこにある。と思っていた。
しかしここリシケシは、北インドのバナラシから遠く離れた更に北部。源流地であるヒマラヤ山脈の麓から比較的近いのもあり、ガンジス川がとてもきれいなのである。川の色も茶色ではなく、マッドエメラルドグリーン(自分で考えた)のような色なのだ。もちろん死体も流れていなければそこで用を足したり食器を洗う人々もいない。沐浴という名の川遊びをする若者たちがいる程度だ。
リシケシガンジスは、バナラシとは違った意味での清なる川だった。
ここでのラフティングはスリルを感じることはほとんどなく、悠々と流れる川に身を委ね周囲の景色を楽しむ余裕すらあった。しかし途中でインストラクターが何を血迷ったのか、みんな川に飛び込めー!と言い出した。皆ぽかん顔だったが一人が先陣を切ると次々に川へ飛び込み泳ぎだした。
一見綺麗に見えるが、ここはインドで、これはガンジス川だ。
あきらかに躊躇している自分がいた。
しかし好奇心が勝り勢い良く川へダイブしたため大量の水を飲むハメになった。そして平泳ぎと犬掻きをしながら自分のボートに戻った。
ラフティングを通してガンジス川の水を飲み、ガンジス川で平泳ぎをした。ネタのストックが増えただけで人間的成長はなかったと思われる。しかしヨガメイトたちと、ライフジャケット着用のもと安心安全にガンジス川に身を委ねて流されたことは良い思い出となった。
次は、インドの僻地でグランピング。こちらは1泊2日で、アシュラムから車で1時間ほどの場所にてキャンプをした。
インドのキャンプ場ということで何の期待もせず(インドに失礼)に到着すると、立派なテント(ダブルベッド付)が並び、トイレはなんと便座ありの水洗式、食事はシェフがつくってくれてキャンプファイヤーまで準備してくれるという、日本でも流行しつつあるグランピングのようだった。シャワーこそなかったが、想像を遥かに上回って来たインドのグランピングに心から謝りたくなった。
食事を楽しんだあとは、キャンプファイヤーを皆で囲み、星空を見ながらビールを飲み、ダンスをし、込み入った話もありの密なコミュニケーションを楽しんだ。電波の入らない場所に来ると、デジタルデトックスになるだけでなく目の前にいる人との会話を大切にしようと思えてくる。二度と戻らない時間の使い方について考えさせられる良い機会だと感じた。
翌日は、朝食前にヨガの修行者らしく、草原にマットを敷いて青空の下でヨガをした。シンプルに楽しいキャンプだった。こんな粋な企画をいくつも考えてくれたアシュラムのスタッフにも感謝だ。
他にも、アシュラムティーチャーの息子くん1歳の盛大すぎるバースデーパーティーに参加したり
街へ繰り出したり
ガンジス川沿いで毎晩行われるインドの礼拝に参加したり
ヨガメイトの一人とムスーリーというインド版軽井沢のような避暑地へ出かけたりと、
修行中の息抜きとして好奇心をくすぐられるイベントが満載だった。
今回はこれにて。
まだまだインド編つづくよ。