久しぶりに、ベビーシッターの依頼があったので、お子さんをお預かりした。
もともと知り合いのお子さんだったが、ベビーシッターを利用するのが初めてで親御さんも少し不安そうだった。
2歳の娘ちゃんは、コロナあけの幼稚園ではお母さんと離れるのが悲しくて泣き続け、園からお迎え要請が来たというエピソードを聞いていたのだが、過去に900件の予約を受けてきて最後まで泣き続けた子は一人もいなかった経験から、お母さんに、大丈夫ですよと強気発言をしていた。
シッター当日、お母さんがおでかけする気配をすぐに感じ取り大号泣の娘ちゃん。もしかしたら今回は長期戦になるかもしれないとふんでいたのだが、泣きじゃくるRちゃんを抱き上げ、泣きたいだけ泣いていいし、泣きやんで遊んでもどっちでもいいよと伝えるとものの2分で泣き止んだ。
その後3時間泣くことなくノンストップで遊び続けた。
過去のシッターでも、泣いている子に泣き止ませようと必死になるより、泣いてもいいし泣き止んだら遊んでもいいという選択肢を与えるとたいていすぐ泣き止む子ばかりだった。
私流のシッターは、こども扱いをしないということにも重きを置いている。
ごっこ遊びの中にも、今後現実の世界でありうることを、たまに入れてみたりする。
Rちゃんとピザ屋さんごっこをした。彼女がお客さんで私が店員だ。
いらっしゃいませ、どちらのメニューになさいますか?
と、オーダーを聞き、彼女が選んだピザに対して、こちら生憎品切れでございます。申し訳ありません。と伝えてみた。
こども相手にかなり意地悪だとも思うが、Rちゃんも臨機応変に別のピザを選びなおしてくれたのでごっこ遊びも円滑だった。たまに想定外のことが起きるよと体験するのもいいかなと思う。
こうして、あっという間にお母さんが帰宅。
ありがたいことに夕飯までごちそうになり、とてもたのしい時間だった。
食事が終わっても、彼女は私と遊びたいと可愛くかけよってくるのでメロメロだった。
食後にRちゃんのパパがハンドドリップのコーヒーを淹れてくれた。
そのタイミングでRちゃんが、おうちごっこをして遊ぼうと誘ってくれた。
しばらく一緒に遊んだが、コーヒーが冷めないうちにいただきたかったので、コーヒーの時間だから飲み終わったらまた戻るわ。と、伝えて頂いた。
彼女も大人の事情というのを幼いなりに理解してくれたようで、私の隣に座って少しの間待ってくれていた。
こどもと仲良くなるためには、まず相手に敬意を払うことが必要だ。
今後も私はこども扱いをしないし、対等に接していきたいと思う。
はじめてシッターを利用した親御さんもつかの間の息抜きを存分に楽しめたようで笑顔で帰ってきた。
こどもの笑顔も、親御さんの笑顔も両方見れるこの仕事は魅力的だ。
おわり