先日の記事のつつづきである。
Sちゃんに、現地の高校を案内してもらった後、夫と合流すべく来た道を歩いて戻った。
そこに突如現れた、Ohakune名物であろう巨大にんじんがモニュメントの公園。言うまでもなく名前はキャロットアドベンチャーパークである。
そして、にんじん以外の野菜メンバーも堂々と仁王立ちしていた。インパクトはどこの公園よりもあるのだが、かわいいわけでもないので、写真だけ撮ってすぐに撤退することにした。
その後、気になっていたTaranaki fallsへ。
約3キロのトレッキングコースなのだが、道も舗装されていてとても歩きやすかった。自転車以外のアウトドアに興味がない夫も、ここはすごくいいところだと何度も絶賛していた。
滝は思いのほかダイナミックで、水が豪快に流れる音だけが周囲に響いていた。
そこからさらに進むと、美しい湖も拝めるということなので、次回来ることがあったら、ロングトレッキングにトライしたいと思った。
そんなこんなであっという間に時間は過ぎ、夜になってSちゃんが学校から帰宅した。
食後、彼女がシナモンロールをつくろうと提案してくれた。実は、遡ること2週間ほど前に、彼女がクイーンズタウンに遊びに来てくれたことがあった。はりきった私は、つくったこともないシナモンロールを我流でつくろうと試みた結果、シナモン味のなにかが完成した。
ロールの時点で生地が決壊し、とても巻いてオーブンに入れられる状況ではなくなったので、とにかくまとめることに必死になったのだ。食感はスコーンのようなものになり、マフィンのような形状になった。
その一件を気遣ってくれたようで、シナモンロールのレシピを事前にパン作りが趣味のお母さんに伝授してもらい、一度ひとりで作ったというのだ。Sちゃんの素晴らしい気遣いに感激し、満を持して、シナモンロールリベンジが始まったのである。
実は、パン作りは人生ではじめてだったので4次発酵まで丁寧に生地を育てた結果、徐々に膨らんで育って行く生地に愛着まで湧いてしまった。パンに対して、かわいい。と思うことになろうとは、人生なにが起こるか分からない。
彼女のサポートのおかげで無事に生地が完成した。
翌朝、焼きたてのてづくりシナモンロールは、甘さ控えめのふわふわとした好みのものに仕上がって、おいしかったということは言うまでもない。
次回もまたつくりたいと思うが、Sちゃんのサポートなしでは、またもやシナモン味のなにかになってしまう恐れがあるので、再会する度にふたりでつくれたら良いなとも思った。
Ohakuneは、想像以上に寒い町だったが、それさえも忘れさせてくれる、温かい夫婦とSちゃんがいる素敵な町だった。
おわり