遅い。
遅すぎる。
8月上旬に発注し、21日到着予定だったダイニングテーブルと椅子が届かないことにやきもきしていた。
注文したのはIKEAの商品だ。輸入と言えど、すでに20日にオークランドに到着している。(追跡機能でチェックできた)
オークランドから車で2時間半くらいな距離なのに、8日間もかかるのはなぜ。
きっと徒歩で一生懸命運んで来たんだなって、ありもしないことを事実に変えて、落ち着かせることにした。
ようやく到着したのだが、エントランスの外に無造作に放置されていた。インターホンくらいならしてほしかったなあ。
さっそくDIYと言えるかぎりぎりのレベルの組み立て作業がスタート。とても分かりやすいイラストの説明書を見たにも関わらず、2度間違えて作業は難航した。
2時間ほどかかってようやく完成した。ただ用意された材料を組み立てただけなのだが、達成感と爽快感に包まれた。
IKEAはきっとここまで計算してるんやろうな。コスパ最高です。NZにもIKEAの導入お願いします。
なにもなく殺風景だったリビングが少し、リビングらしくなり嬉しかった。
約1ヶ月間、食事は立ちバル形式だったので、椅子とテーブルがあるだけでこんなにも幸せになれるんだということを、28歳で学びました。
これからここで勉強や仕事がより捗る気がしてならない。というやる気だけここにかいておく。
夜に、現地で出来たともだち、Aidenと会った。日本だいすき空手一筋9年の、21歳自称内向的なNZ人だ。
ビッグカメラで3万で買ったというハイクオリティな翻訳機に向かって、ボクノセイカクハ、イントロバート!
と話しかけていて、翻訳機のお姉さんが、『内向的』と、冷たく言い放った。
ボクハナイコウテキデス。と自己紹介をしてきた彼に好印象を抱いたのは、言うまでもない。
日本語を猛勉強とのことで、日本語が苦手な私に勉強を教えて欲しいと言って来た。私が教える前に、すでに日本各地の方言についてよく知っており、長崎弁のがんばらんば、を言われた時は笑ってしまった。
沖縄の方言は意味が分からないと言っていて、それは日本人の私も分からないから安心してくれたまえと伝えた。
彼のおきにいりは博多弁らしい。日本でも大人気の方言だよと教えた。
そしてここぞとばかりに福岡育ちであることをアピールし、博多弁をやたらと教えるエセ日本語教師は、この私だ。
まず、好きな日本の映画についての話題を振ってみた。
こちらとしては、ジブリか細田守作品での会話を用意していたのだが、クロサワアキラガスキデス。と言われた瞬間、瞬時に知ったかぶりをしようと急いでクロサワアキラ作品をググるみっともない私。
あー、この人めっちゃ有名な監督だよね。。。。。。。。。。。。。
作品を観たことがないので、会話が途切れる。
エイデンが気をつかって、タブンフルイカラ、シラナイトオモウ。と言ってフォローしてくれた。
日本のことを教える側の人間が、NZ人に日本のことを教えてもらって、フォローまでしてもらうという図を想像していただきたい。
無知の知ということばがあるように、知らないことを認め、無知を自覚することが真の認知ということだ。
ただ、ネイティブジャパニーズとして見栄を張りたかったというしょうもない器の小さい人間だということもエイデンにばれた。
知ったかぶりは、よくない。今すぐやめよう。
エイデンは、将来日本へ空手留学をして、地元に戻って空手の先生になりたいんだとか。
きっとこれからも日本への意欲関心を持ったまま、どんどん日本に詳しくなっていくんだろうな。
私ももっと自国に対して関心を抱いてどんなジャンルでも語れるようになりたい。
エイデンは、日本では、歴史的にみると長崎県に特にクリスチャンが多いよね?ということまで熟知していた。(真意は謎)
これから日本のことは彼に聞こうと思う。
おわり
おわり