36週の妊婦検診からは、1週間に1度の検診に切り替わった。
てっきり36週以降、緊急時以外は見てもらえないと思っていたので安心した。
37週の検診は、ミッドワイフが自宅に下見がてら訪問に来てくれた。自宅出産に備えて水中出産用のプールを貸してくれた。
NZでは、臨月に血液検査をすることになっている。昨日の38週検診で、検査結果を告知され、鉄不足とのことだった。
元々低血圧で貧血気味の体質が故、鉄が足りていないことは薄々気づいていたので、やはり。。。とすんなり受け入れた。
ミッドワイフからリキッドタイプの鉄剤を飲むように指導があったのでさっそく買いに行った。
それと一緒にキウイかオレンジを食べると、鉄の吸収を促進してくれるとのこと。
今はキウイが旬なので、だいすきなゴールデンを毎日食べることにしている。
検診の内容は、妊娠初期からほぼ毎回同じ流れで進んで行く。
①グルコース(血糖値)チェック (リトマス紙のような紙に尿をかける)
②血圧測定
③胎児の心拍と体位確認
④20週以降の大まかな身長測定
これらを終えると、週数ごとに現れる体調の変化の話や、気をつける事、質問タイムがあって終了する。
実は36週の検診時点で、まめの胎向異常を指摘されていた。
母親の背中側を向いて頭が下の状態が正常体位なのだが、母親のお腹側に顔を向けて丸まっているとのことだった。
この体位のまま出産を迎えた場合、難産になりやすくバルーンや吸引分娩、帝王切開になることもあるのだとか。
胎向異常を回避するには、正しい姿勢(骨盤の位置)や、キャット&カウのポーズを取るなどをして胎児が回旋しやすいように働きかけるくらいしかないそうだ。
あとはまめの気分次第ということで、母親の私には限界があるのだと悟った。
後日、いつも通っているピラティスの先生に胎向異常について話したところ、オステオパシーの施術を勧めてくれた。
オステオパシーとは、アメリカ発祥の医学療法で、日本では認知度の高いカイロプラクティックと似ている部分もあるが歴史はより古く、アメリカでは年間5千万人もの人々が受けている身近な医学とのこと。
まだ日本では認知度が低いようだが、母親が施術経験があったおかげで名前は知っていた。
このオステオパシー施術では、全ての筋肉骨格の調整、リンパマッサージでリンパの流れを促進などのアプローチを通して、胎児の体位が動きやすくなるようにスペースをつくってくれるのだ。
これを行ったからといって100%胎向異常が改善される保証はないし、最終的にはまめの気分次第だから。。。で片付けられる。
好奇心旺盛な性格なので、もちろんやってみる以外の選択肢はなかった。
感想は、オイルマッサージより、もっともっと優しい触れ方の施術で、とんでもなくリラックスできた施術だった。
背中から脚にかけてゆっくり調整をしてくれた。
この時担当してくれたお姉さんがとても気さくで優しい方だったので、身体の状態やプライベート話などあれこれ話を聞いてくれながら施術をしてくれた。
その時に、彼女に英語が上手だと誉めてもらった。私の自信のなさそうな表情を見て、本心で言っているのよ。と付け足してくれた。
7年前に半年留学していた程度で、自分でもそんなに流暢だと思ってはいないが、こうしてたまに誉めてくれる人がいるだけで少し自分の語学力を肯定してあげてもいいか、という気持ちになる。
語学は、永遠に終わりのない学問だと思っているので、自分のレベルを肯定しづらかったりもする。
話は少し逸れるが、こちらで暮らし始めてから、誉め上手になった気がする。
お店の店員さんや職場仲間に、その服素敵だね、イヤリングかわいいね、髪型似合ってるね、笑顔が素敵だね、と挨拶ついでに気づいた相手の好きなポイントを直接伝えるのが日常になった。
自然とそんな会話ができるようになったのも、私に対していつも肯定的で温かい言葉をかけてくれる人たちに出会えたからだと思っている。
話は戻るが、丁寧な施術かつ、人柄にとても好感が持てる彼女を信じてみようと思った。
1週間後の37週検診にて、ミッドワイフの触診で半分戻っていることが判明。
さらに翌週の38週で正常の位置になった、と言われて心底安心したと同時に、オステオパシーの施術を受けて良かったと心底思った。
まめの気分で体位が変わった可能性も十分にありえるが、回旋しやすいスペースができたのは施術のおかげと言えよう。
このオステオパシー、産後の身体ケアにも有効的とのことで、産後のお母さんが赤ちゃんを連れて施術室に入る光景をよく目にする。
私もまた利用したいと思っているので、産褥期のケアについてもブログをかけたらと思っている。
現状、まめの頭の位置からしてあと1週間はお産にならなそうだと予想するミッドワイフの言葉を信じきって、少し肩の力が抜けた。
残りの妊婦生活を謳歌する気満々の能天気な新米プレ母である。
おわり