前々回のブログの続きである。
今回は2018年の年末年始について綴っていく。
この年はオーストラリアで年越しをすると決めていた。
高校時代からの友人がWHでシドニーに滞在しており、どうしても会いに行きたかったからだ。
まずは、12月29日。さっそく出発の成田空港でやらかし、幸先不安なフライトとなる。
初歩的なミスすぎてここで公開するのも少し躊躇してしまうほどだ。オーストラリアに入国の際に必ず必要なEstaVISAを取得しないままチェックインカウンターへ行ったのである。
スタッフのお姉さんが当たり前のようにVISAを見せてください、と言った。
今まで旅した国で、この手のVISAを取得したことがなかった私は存在すら知らなかったので、頭の中に?マークしか浮かばなかった。
一瞬、このまま自宅に帰り旅行の計画が全て水の泡になると思った。
お姉さんはあきれ顔で、このVISAがないと入国できないので、今から並び直して取得して来て下さい、と言い放った。
まさかそんな短時間で取得できるとは。大使館に行って取らなくて良いVISAなんてあったんだと心底喜んだ。
しかしチェックイン締め切り時間は迫っていた。猛スピードで取得申請をし、わずか10分でVISA取得の完了メールが届いた。今年の中で1番焦り、1番安堵した瞬間が同時に来て寿命が縮まったのは言うまでもない。
無事フライトに間に合い、目的地シドニーへと降り立った。

無事に着いた安堵感から謎のポーズになる
そこからは、現地に数年前から住んでいる友人宅に泊めてもらい、彼女のアテンドのおかげで楽しく過ごすことができた。

友人のシャアメイト、イケメンなバスターと森をおさんぽ
その後、高校時代の友人とも合流でき、31日にシドニーのニューイヤー花火を見るべく目的地へと向かった。
市内7カ所からあがる花火の3つが同時に見える穴場スポットに連れて来てもらった。
目の前には海が広がり、遠くにハーバーブリッジが見える見晴らしの良い芝生の広場だった。
彼女の知り合いが集う場所で、夕方から場所を確保し、持ち寄った食事を食べながら待つことになった。

すでに雲行き怪しい一枚
集合から1時間が経った頃、急に雲行きが怪しくなった。
これは、非常に嫌な予感がする。ゴロゴロと、あの音も聞こえだす。
周囲の皆も不安な表情を隠しきれない様子だった。
見事予想的中!とんでもない豪雨に見舞われた。
今まで生きてきた中でこんなに雨に濡れたことあったっけ?と、冷静に自問自答したくなるほど、ものの数分で全身びしょ濡れ、リュックの中身まで浸水状態であった。
ポジティブに考えると、2018年の大晦日という特別な日に、水も滴る良い女になれたわけだ。
幸いにも、そこから徒歩15分のところに家がある彼女の知り合いの家に避難させてもらうことになった。
心優しいその方は、シャワーと乾燥機を貸してくれて身も心も温め直してくれた。
これが真冬じゃなくて本当に良かったと思った。
雨はその後も降り続き、日付が変わる30分くらい前に止んだ。花火は中止になるかと誰もが諦めていたが、ニューイヤー花火は予定通り上がった。
再び芝生広場に戻り、3カ所で上がるダイナミックな花火を見ながら、無事新年を迎えることができた。

ダイナミックなシドニーの花火ああ
これが2つ目のハプニングである。
3つ目は、翌日の新年早々起こった。
元旦から、友人と別れて一人メルボルンへと向かった。
目的は、世界一美しい海岸線と言われているグレーとオーシャンロードへ向かうためだった。
Mr.Childrenが大好きな私は、桜井さんがPVのロケ地で訪れた地を踏みたかった。完全なるミーハーオタクである。
あらかじめ現地ツアーを予約しており、ひとりで過ごす年始に寂しさを覚えつつも元旦からハンバーガーを食べ、翌日のツアーに備えた。
その晩、見知らぬ番号から電話が入った。
出てみると、どうやらツアー会社の人からだった。オージーなまりの英語かつ早口だったが、内容はすぐに聞き取れた。
明日のツアーがキャンセルになったよ、と。
え、前日にキャンセルの電話にしては声のトーンがすこぶるハイテンションだ。なんで。
理由をしつこく聞くと、ドライバーが体調不良の為キャンセルらしい。いや、代わりのドライバー探してよ、と喉まで出掛かったところで、お兄さんが、ツアー代は返金するから安心して!じゃあね!!と、これまた明るい声のトーンで電話を切った。
これがもし日本ならクレームの嵐であっただろう。電話を切ったあとしばらく放心状態だった。
しかしこの為にわざわざメルボルンまで来たのに、行けないなんて悲しすぎる。どうしても諦めきれなかった。
そこからすぐに類似のツアーを探した。翌日のツアーに行けなければそのまま強制帰国だ。
しかし時刻はすでに夜の9時だった。キャンセルの電話遅すぎるやん。と、怒りながらも手当たり次第に現地ツアーを探したが、どれも空席はなかった。1時間経っても見つからず、心もポッキリ折れかかっていたとき、1席だけ空いているツアーを奇跡的に発見。わらにもすがる思いで直接電話をかけた。
夜遅くにも関わらず、電話に出てくれたそのツアー会社のお兄さんは神だと思った。
こうして、翌日念願のグレートオーシャンツアーに行くことができ、奇跡の1席はマイクロバスの助手席という特別シートにて、絶景を愉しみながらのロングドライブが叶ったのだった。

どこまでも美しい景色が続くグレートオーシャンロード
しかし、予想していたよりも目的地は遥か遠く、休憩をはさみながら8時間もかけて片道300キロも走ったらしい。
タフすぎるドライバーのお兄さんを心底尊敬したし、長時間すぎるドライブは、かなりの疲労を伴うことも知った。

ドライブの寄り道した所で野生の親子コアラ発見
ちょうど夕日が沈むころに、12人の使徒へと到着。
自然が生み出す絶景はどこまでも美しく、壮大で、感動に溢れていた。
元旦から、諦めない大切さを教えてくれた、某適当ツアー会社にも感謝したくなるほど、心は浄化されたはずだ。

夕日に染まる12人の使徒
こうして、イベント満載のオーストラリア旅行は終わった。
帰宅して実家で食べた、おせちやお雑煮のありがたみと、安心感をひしひしと感じたこともきっと忘れないだろう。

母が私用に残しておいてくれたてづくりおせち
追記。
その数日後、夫と姪甥たちでディズニーランドへ行ったのだが、夫は夢の国のトイレに財布を忘れ、入っていた大金が全て抜かれた状態で落とし物センターに届き、夢から覚め、翌日インフルエンザになったことも記しておこう。
なんとも慌ただしく、ついていない2019年の幕開けだった。
おわり