先日、最後の検診があった。
いつもは15分程度で終わっていた検診も、今回はBirth Planについて話し合うという事で、夫にも同行してもらった。
Home Birthのベテランだという担当のMidwifeは、英語が第二言語だという私を目の前にスピーディーに説明をしていく。
事前に出産に関する英単語を頭に叩き込んでおけばよかったと少し後悔したが、彼女の言っていることを完全に理解しようと、普段なまけている脳みそがフル回転した結果、ほぼ理解できて一安心だった。
急なフリで、陣痛について説明してと言われたときには焦ったが、しどろもどろにもなりながらも自分の言葉で説明してみた。
前駆陣痛と陣痛の違いや、先に破水した場合など、資料に目を通しながら出産当日の流れを確認し、自宅出産に必要なものリストが手渡された。
初めてお目にかかる英単語のオンパレードで、Google翻訳に助けてもらいながらも想定外の準備物の多さに圧倒されてしまった。
バスタオルなんかも2枚しかない我が家は追加であと8枚ほど購入しなければならないし、電気会社にお湯を供給してもらっているタンクは限りがあるので、当日水中出産用プールを用意するにあたって、他の専門機関に1日限定でお湯の供給を手配しなければならないことなど、正期産まであと1週間のうちにやることは山積みだ。
準備リストの中に、胎盤入れというものがあった。するとMidwaifeが、家にあるアイスクリーム容器で良いわよと言った。
どの家庭にも必ず大きなアイスの容器がある前提で話を進める彼女に、NZらしいなあと思わず笑ってしまった。
余談だが、NZは年間のひとりあたりのアイスクリーム消費量が世界1なのだとか。スーパーでは数えきれない種類のアイスが1キロ単位で売られている。
先日たまたま友人が勧めてくれたアイスクリームのメーカーを試すことになり、はじめてキロ購入した。ようやくこれでNZ人生活の一部が浸透したと言えるだろうか。
ということで、自分の身体から出て来る胎盤はアイスの空容器にインすることになった。
NZでは、出産後に出て来た胎盤を調理して食べる人も一定数いると聞いた。
夫は気持ち悪いと全力で拒否しているので、私のみ興味が勝ったら焼いて食べてみようかとも思う。
中にはこどもが産まれた記念にと、胎盤を土に埋め肥料にし果樹や記念樹を植えたり、栄養サプリメントをオーダーして摂取する人もするそうだ。出産スタイルの選択肢が多いだけでなく、胎盤利用の自由度まで高い。
とにもかくにも、ここまで問題なくすくすく育ってくれたまめには感謝だ。
子は、無事産まれた瞬間からすでに親孝行完了だ。出産までどんな経過をたどるのか、残りの妊婦生活もたのしみである。
ようやく水通しも終わり、まめのスペースづくりをこの1週間でしていく予定だ。
正期産に突入したら、毎日早く逢いたいとまめに話しかけ、お産が順調にすすむように夫婦二人三脚でコミュニケーションをとろうと思う。
おわり